体外受精では受精が難しそうな場合や受精障害がわかった場合には、
体外に採り出した卵子の細胞質内に1個の精子を直接注入する
顕微授精(ICSI)を行い、受精卵ができることを期待します。
体外受精を持ってしても受精が難しい、重度男性不妊を抱えたご夫婦のために誕生したのが、顕微授精です。
さまざまな顕微授精の方法が試されたのち、受精率がもっとも高かった細胞質内精子注入法(intracytoplasmic sperm injection/ICSI/イクシー)が用いられるようになりました。ICSIとは、体外に採り出された奥さまの卵子の中に、ご主人さまの精子1個を針で直接注入することで受精を期待する方法で、現在では顕微授精の別称として、このICSIが使われています。
顕微授精の手技とそれに用いる精子の選別以外は、体外受精の流れと同様に治療が進められます。
最近では、国内でも体外受精をしのぐ勢いで顕微授精が行われています。これは、産科婦人科学会の会告で定められた顕微授精の適応である男性不妊や受精障害以外の対象にも、各治療施設が独自の判断で顕微授精を選択しているためでしょう。対象の適正性については、検証が続いています。
- 顕微授精 ICSIとは?
- 顕微授精は、こうして生まれた(歴史的背景)
- こんな二人におすすめします(適応)
- 顕微授精の流れ
- 無精子症でも、まだ道はあります
- 顕微授精の妊娠率
- 顕微授精の費用
- 顕微授精の合併症
- 顕微授精のプログラム中に起こるかもしれない問題
情報更新日:2021年12月9日