卵の発育

毎周期、卵胞たちがオーディションに参加。選ばれし卵子1個が排卵します。

卵子は、卵巣内に原始卵胞とよばれる状態で、袋に包まれて休眠しています。思春期になると少しずつ目を覚まし、1年の歳月をかけて排卵を目指して成長するのですが、毎周期1個の卵子が排卵する陰で非常にたくさんの卵胞が消えているといわれています。

毎周期、月経開始日頃には、ここまでたどり着いた複数の卵胞(胞状卵胞)が、排卵オーディションの舞台にあがってきます。脳の下垂体から出される卵胞刺激ホルモン(FSH)の「卵を育てろ」という指令に従って、卵胞たちが一気に成長を開始。月経5日目頃には、その周期に排卵することになる、その名も主席卵胞と呼ばれる1個が決定します。以降、主席卵胞のみが大きく成長し、ほかの卵胞は自然消滅……。なかなかシビアな運命ですよね。

上司からの指令には、進捗状況を知らせなければなりません。「ちゃんと卵を育てていますよ」という脳への報告書(フィードバック)の役割を果たしているのが、卵胞内の顆粒膜細胞などから分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)です。この値が上昇してくることによって「卵胞が十分に成長した」と判断すると、下垂体は卵胞に向けて「卵子を排出して黄体に変われ」という新たな指令を出します。黄体化ホルモン(LH)の大放出、いわゆるLHサージです。LHサージの出始めから36時間後には直径約20mmに達した主席卵胞がやぶれ、成熟した卵子が卵巣表面から腹腔内へと排出されます。このときの卵子の大きさは、わずか約0.15mm!

排卵間近の卵胞に近接していた卵管采(卵管の先端部分)によって、卵子は卵管内へとからめとられます。キャッチアップ、もしくはピックアップといいます。見事、卵管内に入った卵子は、卵管膨大部(卵管先端付近)で精子と出会う、もしくは精子を待つことになります。

卵子を排出した卵胞は黄体に姿を変え、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌。下垂体に向けて「無事、排卵して黄体に変わりました」との報告を行います。黄体ホルモンによって女性の体温は、0.3度以上、上昇します。黄体の寿命は2週間ですから、この間基礎体温は高めに。これが、女性の基礎体温が二相性になる理由です。

情報更新日:2021年12月9日


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