こんな二人におすすめします(適応)

下記のような症状のあるお二人は、そろそろ体外受精にステップアップされたほうがいいかもしれません。

日本産科婦人科学会では、体外受精や顕微授精の適応を「本法以外の治療によっては妊娠の可能性がないか極めて低いと判断される夫婦を対象にする」とだけ定めていて具体的な基準を決めていませんので、施設によって適応基準の内容が異なります。

ここでは、欧米のガイドラインを参考に一般的な基準をご紹介しておきましょう。

卵管性不妊

卵管がつまっている(卵管閉塞)、卵管の先端(卵管采)が癒着して液体がたまっている(卵管水腫)など卵管の通過性に問題のある方で、卵管形成術(手術療法)の成功が難しい場合。

また、通過性は保たれていても卵管機能が失われている可能性のある方や、卵管手術後の方で、2年以上不妊期間がある場合に適応されます。

長期間の不妊(原因不明不妊)

一定期間の一般不妊治療(タイミング法を半年~1年、人工授精を6回程度)を行ったにもかかわらず妊娠にいたらなかった原因不明不妊。

また、欧米では不妊治療未経験でも原因不明不妊で3年以上の不妊期間がある場合は、ARTの適応とする考え方もあります。

さらに、奥さまが36歳以上で高齢の場合には、その不妊期間がもっと短くても適応になります。

男性不妊

精子の濃度がかなり低い、精子の運度率がかなり悪いなど、人工授精(AIH)などによる自然の受精が難しいと思われる男性不妊。

施設によってARTの適応基準の数値は異なりますが、総運動精子数が100万~1000万個で不妊期間が2年以上ならば体外受精の適応とするところが多いようです。

子宮内膜症

軽度もしくは中度の子宮内膜症が疑われる場合は、原因不明不妊と同様に考えます。

重度の子宮内膜症の場合には、卵管性不妊と同様に対応します。

免疫性の不妊

奥さまの抗精子抗体(女性が精子を異物と認識したために産生される抗体で、精子の機能を障害する可能性のある抗体)が陽性で、その抗体価が高く、不妊期間が2年以上ある方。

奥さまが36歳以上で高齢の場合には、不妊期間が2年以下でも適応。

精液検査では問題がないのに、何度、フーナーテストを受けてみても、常に結果が不良になる方は、抗体を持っていないかどうか抗精子抗体検査(血液検査)を受けてみましょう。

情報更新日:2021年12月9日


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