不育症のリスク因子別の頻度は、どのくらい?

不育症の大半は、偶発的な胎児の染色体異常を繰り返しただけですが……

これまでは、流産となった胎児の染色体異常の頻度は約60%といわれていましたが、2008年~2010年に行われた厚生労働科学研究班(斉藤班)の報告によれば、流産の約80%に胎児の染色体異常が認められたそうです。

これほどまでに高率なのは、女性の妊娠年齢が高齢化して卵子の質が低下したためでしょう。

計算上では、2回流産を経験した方の場合80%×80%=64%、3回流産を経験した方の場合80%×80%×80%=51.2%は、胎児の染色体異常が原因だということになります。

同研究班が不育症のリスク因子の頻度を調べたところ、不育症の65.3%はリスク因子が不明でしたが、この計算をもとに考えれば、そのほとんどは偶発的で防ぎようのない胎児の染色体異常を繰り返しただけであって、両親にはリスク因子がなかったということになります。

ですから、不育症の検査でリスク因子が見つからなければ、どうか安心して次回の妊娠に臨まれてくださいね。

<不育症のリスク別頻度>

  1. 子宮形態異常 7.8%
  2. 甲状腺異常(内分泌異常) 6.8%
  3. 夫婦の染色体異常 4.6%
  4. 抗リン脂質抗体陽性(凝固異常) 10.2 %
  5. 第XII因子欠乏(凝固異常) 7.2%
  6. Protein S 欠乏(凝固異常) 7.4%
  7. Protein C 欠乏(凝固異常) 0.2%
  8. 偶発的流産・リスク因子不明 65.3%
    (このうち抗フォスファチジルエタノールアミン抗体のみ陽性 22.6%)

n=527(年齢34.3±4.8歳既往流産回数2.8±1.4回、重複有43件)
※円グラフを表示
斉藤滋、田中忠夫、藤井知行ほか、本邦における不育症リスク因子とその予後に関する研究.厚生労働科学研究費補助金成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業.不育症に関する再評価と新たなる治療法の開発に関する研究.平成20年度~平成22年度総合研究報告書 PP49-55.2011より

情報更新日:2021年12月9日


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