リスク因子不明の方への精神的支援

精神的支援で生児獲得率が改善されます

妊娠前もしくは妊娠中に精神的な支援を受けることで、出産率が上がると報告されています。

厚生労働科学研究班(斉藤班)では、流産経験が2回以上ありリスク因子が不明の場合(リスク因子が見つかっている場合は、その治療に併用して)、カウンセリングを行うことで生児獲得率が上がることを報告しています(下記の表を参照)。

カウンセリングだけではなく、妊娠前に不育症のスクリーニング検査を受け、リスク因子が判明すれば、治療方針や成功率などの具体的な説明を受けることができますので、それは大きな安心につながり、精神的な支援になるでしょう。

■リスク因子不明不育症例に対する精神的支援の有用性

対象 生児獲得率 報告者
精神的支援あり 精神的支援なし
リスク因子不明不育症
※この頃はまだ抗リン脂質抗体症候群の概念はないためリスク因子不明に含まれている。

子宮形態異常、染色体異常、内分泌異常の症例は除かれている。

86%(32/37) 33%(8/24) Stray-Pedersen et al. AJOG 148: 140-146,1984
リスク因子不明不育症 73.8%(118/160) 妊娠初期から来院 48.8%(20/41) 妊娠初期に受診せず Clifford et al. Hum Reprod. 12 : 387-389,1997
リスク因子不明不育症 79.4%(54/68) 56.9%(29/51) 厚生労働科学研究班データ2011

反復・習慣流産(いわゆる「不育症」)の相談対応マニュアル 平成24年度厚生労働省科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)「地域における周産期医療システムの充実と医療資源の適正配置に関する研究」(H21-子どもー一般-002)より

情報更新日:2021年12月9日


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