子宮卵管造影検査(HSG)

検査では、どんなことをするの?

少なくとも片方の卵管が通っていなければ、自然妊娠はもちろん、タイミング指導人工授精(AIH)といった一般不妊治療での妊娠もできませんので、卵管の通りを調べる検査は必須です。できるだけ早い段階で受けましょう。

卵管の通過性を調べるための検査には、炭酸ガスを注入する通気検査、薬液を注入する通水検査、ヨード造影剤を注入してレントゲン撮影をする子宮卵管造影検査(HSG)があります。もっとも信憑性の高い検査結果が得られ、なおかつ高い治療効果が期待できるのが子宮卵管造影です。

HSGは、子宮口(子宮頸管)から造影剤を注入し、時間間隔をあけながら何回かレントゲン写真に撮ることで、卵管采(らんかんさい/卵管の先端)から腹腔内に拡散していく様子を調べるという検査です。

造影剤には脂溶性のタイプと水溶性のタイプがありますが、検査後、より妊娠しやすくなるといわれているのは前者で、脂溶性の造影剤を用いた場合は検査後9週間以内に33%が、水溶性の場合は17%が妊娠したという報告もあります。造影剤を送り込むことで物理的に卵管が拡張されたり、軽い癒着が剥がれたりする効果に加えて、ヨードが持つ殺菌効果も功を奏しているのではないかといわれています。

いつ受けたらいいの?

妊娠の可能性のない時期、つまり月経が終わってから排卵が起こるまでの間(低温相)を選んで行ないます。レントゲン撮影は、卵管采まで造影剤が満たされたタイミングで1枚、腹腔内への流出が確認されたタイミングでもう1枚撮影します。脂溶性の造影剤を用いた場合には、腹腔内への拡散状況をみるために、HSGの翌日、さらにもう1枚撮影するケースが多いようです。

検査結果から、わかること

卵管の通過性が保たれているかがわかるだけでなく、子宮内腔の形態的な異常なども診断できます。また、時間が経過しても造影剤が十分に拡散しない場合には、卵管の動きが悪い、すなわち卵管の周囲に癒着が起こっている可能性があると考えます。

情報更新日:2021年12月9日


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