子宮頸管粘液不全

どんな病態なの?

普段は、子宮内や腹腔内への細菌の侵入を防ぐため、腟内も子宮頸管内も酸性を保っていますが、これは精子にとっても過酷な環境です。それでも、妊娠の可能性がある排卵期には、少しでも多くの元気な精子に子宮内に侵入してもらわなくてもなりません。そこで、排卵間際の数日のみ、あたかも精子を招き入れるかのごとく、精子の生存に最適なアルカリ性でよく伸びるおりものが分泌されます。通常は、排卵とともに子宮頸管粘液の分泌量が減り、性質も急変し、再び、細菌をブロックする関所になります。

この子宮頸管粘液の性質や分泌が悪く、フーナーテストの結果が常に不良になる場合があります。抗精子抗体が陽性のケースはもちろん、子宮頸管の中に病原菌がいると質が悪くなります。頚管粘液の性質が悪い場合には、クラミジア検査を受けましょう。

妊娠するためには、どんな方法があるの?

【子宮頸管粘液の分泌が悪い場合には人工授精(AIH)が有効です】

人工授精(AIH)は、子宮の奥に直接精子を注入しますので、頸管粘液の影響は受けないため、子宮頸管粘液分泌不全には有効です。

【子宮頸管への感染が見つかったら投薬治療】

頸管粘液の性質が悪い場合には、クラミジアや淋菌への感染を疑います。クラミジア陽性の場合は、ピンポン感染を防ぐため夫婦同時に抗生物質(アジスロマイシンなど)の投薬治療を行います。淋菌は薬剤耐性菌が増加しており、治療が非常に困難になっています。

情報更新日:2021年12月9日


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